アカメカブトトカゲはまるで小さなドラゴンを思わせる、ワイルドで迫力のある外見が最大の魅力です。
黒い体に赤色の目元のコントラストが美しく、観賞価値の高いトカゲです。
今回はそんなアカメカブトトカゲの生態や初心者でもできる飼育方法・環境などを紹介していきます。
目次
アカメカブトトカゲについて
生態
- 全長約15〜20cmと小型のトカゲです。
- ニューギニア島北部に分布
- 夜行性で、日中は熱帯雨林の落ち葉や倒木の下などに潜んでいる
- 臆病で、危険を感じるとすぐに物陰に隠れてしまう
- 地表棲で、樹上生活はあまりしない
- 雑食で、昆虫、節足動物、カエルの幼生、小魚などを食べる
- 発声器官があり、危険を感じると「ギッ!」と声を出すことがある
- 擬死(死に真似)をすることもある
アカメカブトトカゲの飼育環境
必要なケージのサイズ
アカメカブトトカゲを飼育する場合は、以下の点に注意してケージを用意する必要があります。
- 単独飼育の場合:幅30cm〜×奥行30cm×高さ30cm以上
- ペア飼育の場合:幅45cm〜×奥行30cm×高さ30cm以上
床材の選び方
野生下では、落ち葉や倒木の下など、多湿な環境で生活しています。そのため、飼育下でも湿度を保てる床材を選ぶことが重要です。
- ヤシガラ
水はけと保水性のバランスが良く、通気性も高いため、アカメカブトトカゲに適しています。また、比較的安価で入手しやすいのもメリットです。
- ココピート
ヤシガラと同様に、水はけと保水性のバランスが良く、通気性も高い床材です。ヤシガラよりも細かい繊維状なので、アカメカブトトカゲが潜りやすくなります。
- 水苔
湿度を保ちやすく、アカメカブトトカゲが産卵床としても利用します。ただし、水はけが悪いため、他の床材と併用して使用する必要があります。
- ソイル
細かい土で構成された床材です。湿度を保ちやすく、アカメカブトトカゲが潜りやすくなります。ただし、ダニが発生しやすいというデメリットがあります。
隠れ家になるシェルターは必要
夜行性で臆病な性格のため、飼育下においてはシェルターが必須です。シェルターは、アカメカブトトカゲが安心して隠れられる場所を提供し、ストレスを軽減するのに役立ちます。
- 陶器製シェルター
陶器製シェルターは、重厚感があり安定しています。また、つるつるとした表面なので、掃除がしやすいというメリットもあります。
- コルクシェルター
コルクは保温性に優れ、アカメカブトトカゲにとって快適な環境を作ることができます。また、コルクは柔らかい素材なので、アカメカブトトカゲが自分で好きな形に削ったり掘ったりすることができます。
ケージの暗い場所に設置し、ペア飼育の場合、複数のシェルターを設置して、アカメカブトトカゲが好きな場所を選べるようにしましょう。
水浴び場
水浴びが好きなトカゲです。野生下では、水辺で泳いだり、水浴びしたりして、体を冷やしたり、汚れを落としたりしています。飼育下でも、アカメカブトトカゲに水浴びを提供することが重要です。
- 大きさ
アカメカブトトカゲが全身を浸かることができる大きさのものを選びましょう。
成体のアカメカブトトカゲは体長約20cmなので、横幅が20cm以上、深さが10cm以上の容器が目安です。
アカメカブトトカゲの飼育方法
販売場所・値段
爬虫類は対面販売が義務付けられているため、ネット通販で購入することはできません。
売られている場所は少なく、ホームセンターにもなかなかいません。爬虫類ショップや爬虫類のイベントなどで、10000〜20000円程度で購入できます。
温度
アカメカブトトカゲは、低温・高温に弱いため、適切な温度管理が重要です。
- 日中 25~28℃
- 夜間 22~25℃
冬場は暖房またはヒーターでケージ全体の温度をあげましょう。
夏場はエアコンなどで室温を調整し、高温になりすぎないように注意しましょう。
一年を通して、ケージの1/3程度の範囲でパネルヒーターで底面加温しましょう。
腹部を温められる環境を作り、消化不良を防ぎましょう。
湿度
アカメカブトトカゲは、乾燥に弱く多湿な環境を好むトカゲです。 飼育するためには、湿度を適切に管理することが重要です。
- 適正湿度 70~80%
ケージ全体がびしょびしょになるほど湿らせてしまうと、皮膚病の原因となるので注意が必要です。
餌の種類
アカメカブトトカゲは肉食性なので、昆虫食がメインとなります。
主食
- コオロギ
最も一般的で入手しやすい餌です。サイズに合ったものを与えましょう。
- レッドローチ
コオロギよりも栄養価が高く、脱走しにくいことから近年人気が高まっています。
- デュビア
レッドローチよりも大きく、栄養価も高いです。大型のアカメカブトトカゲに適しています。
副食
- ミルワーム
脂肪分が多く、成長期や産卵期の個体に適しています。
- ハニーワーム
ミルワームよりも脂肪分が少なく、カルシウムが多いです。
爬虫類の餌にはカルシウムが不足している場合が多く、飼育下ではカルシウム剤を適切に与えることが重要です。
給餌頻度
アカメカブトトカゲの給餌頻度は、年齢と個体差によって異なります。
幼体
- 十分に餌を食べられるように、毎日給餌しましょう。
- 与える量は体長の3分の1程度
成体
- 2~3日に1回食べきれる量だけ与えましょう。
- 与える量は体長の2分の1程度
アカメカブトトカゲのまとめ
アカメカブトトカゲは、比較的丈夫なトカゲですが、飼育にはある程度の知識と経験が必要です。飼育を検討している方は、事前にしっかりと情報収集することをおすすめします。
アカメカブトトカゲ 飼育まとめ
- ケージは幅30センチ
- 餌、床材、シェルター、水浴び場の準備
- 温度は22〜28℃
- 湿度は70〜80%
実際に飼っているアカメカブトトカゲの飼育環境の写真で解説していますので、ぜひ見ていってください。
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